京都橘大学の小暮宣雄先生のブログを読ませていただいて知ったんですが、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールへの県の予算が、かなり議論になっているようです。
京都新聞電子版では、2月29日にびわ湖ホール芸術監督の沼尻氏が2008年度事業概要を発表した翌日、3月1日に滋賀県議会での予算修正案で「びわ湖ホール(大津市)を約半年間休館し、その間に民間会社も含めた管理者を公募して自主運営費を削減することなどを検討」という内容のニュースが流れています。かなり異例の事態としか言いようがありません。
私は、芸術文化について調査研究する立場と、滋賀県出身である立場の2つから、この状況を非常に気にしています。
芸術文化の調査研究する立場で言えば、県議会の予算修正案は、福祉分野の予算増額の財源として、びわ湖ホールの予算を削減するという考え方には、熟慮が必要だと思うのです。びわ湖ホールは「青少年オペラ劇場」や、専属の声楽アンサンブルの「学校巡回公演」など、教育分野とも連携して事業をしています。例えば、福祉の領域にも、より密接に連携する方向性の事業を充実させていくことで、県民の理解を得ることも可能ではないかと思うのです。
もう一つ。滋賀県出身である私は、高校時代は京都の私立高校に通い、大学は上京して滋賀県を離れました。それは、洗練された文化に触れたいという欲求からでした。10年前にびわ湖ホールが開館したとき、そこでのプログラムや自ら創造し、発信しようとする姿勢を見て、滋賀県を誇りに思いました。中学生の私がびわ湖ホールを体験していれば、そのまま滋賀県で生活していたかもしれないと思いました。ところが、今回のニュース。もし、予算削減のための半年間の休館という異例の事態が発生し、誰もいない巨大な建物だけが湖畔にあることを想像したら、滋賀県に生まれたこと、育ったことを誇りに思うことはできません。
びわ湖ホールの動向は、今後も関心を持って追いかけようと思います。
2 件のコメント:
小暮です
ごぶさたしています
引用、ありがとさんでした
おかげで、http://kogure.exblog.jp/
の読者ふえました
またへるでしょうが・・
ではでは
小暮さん
ホントにごぶさたしています。お元気ですか?
いつもブログを愛読しております。
上記の件では、勝手に引用してすみません。
びわ湖ホールの問題は、昨日、私の実家の父に
いろいろと地元ならではの事情や世論を聞きました。
ちょっと熟慮してから、改めてブログに書きますね。
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