2.16.2010

子連れダンサー赤ちゃん会議

もう一つ、We danceについて。企画の一つに「子連れダンサー赤ちゃん会議」というプログラムがあって、そこには手塚夏子や私の旧知の間柄で、子育てしながらダンス活動をしている女性ダンサーと、その子どもを囲むフォーラムがありました。
同じダンス仲間が、出産や子育ての経験を語り合うということは稀です。We danceを企画・主催する岡崎さんは、フォーラムの参加者の赤ん坊を抱っこしながら、「昔はダンサーが子どもを持つことなんてできなかったからねぇ」と言いました。それはまるで「昔は女性には選挙権がなかったからねぇ」みたいな言い方で、思わず笑ってしまいました。でも、ホントにそうだったんだろうなぁ。
どんな職業でも、女性が出産するということは、ある程度、仕事のキャリアを諦めざるを得ないという現状を否定することは難しいし、ダンスとなると、身体的にも経済的にも本当に難しい。それを成立させるとしたら、相当の家族のサポートが必要です(私も実践しているつもりです)。
さらに言えば、社会的な問題でもあると思います。子どもを持ちながら働くことは、その職業の社会的なポジションを変えます。日本でアーティストの社会的ポジションが低いと感じる要因の一つには、アーティストが結婚や出産や子育てをしにくいということが、かなり大きいと思います。ん?社会的ポジションが低いから結婚・出産・子育てが難しいのか、結婚・出産・子育てが少ないから社会的ポジションが低いのかな・・・?いずれにしても、この二つには、強い相関関係があると思うんですが。
だから、アートが社会と関わりを持つためには、ワークショップやアウトリーチをやるのも大事だけれども、アーティスト自身が結婚、出産、子育てを経験する方が、ずっとインパクトのあることだと思います。

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