12.22.2009

社会が芸術を必要とする「証拠」が必要だ

明日のアートNPOの緊急フォーラムで、「なぜ日本にとって芸術文化が必要なのか?」を一つの議論のテーマに設定しています。
そこで、私たちは「こんなに日本は芸術文化を必要としているじゃないか!」という根拠となるデータを集めています。心の豊かさを求めている国民の割合、心に悩みを抱えている国民の割合、子どもの学校内外における暴力行為の件数、諸外国における日本のプレゼンスの低下、新卒採用者に対して企業が求めるコミュニケーション能力、相対的貧困率、自殺件数、などなど。
どれをとっても、ほら、芸術文化って必要でしょ?なんで必要ないと言えるわけ?と言いたくなる一方で、こんなことも考えます。じゃあ芸術文化によって、どれだけ自殺件数は減るのか。相対的貧困率はどれくらい解消するのか。子どもの暴力行為がどれくらい減るのか。答えて見なさい!と、レンホーさんに聞かれたら、たぶん答えられないです。
なぜ答えられないかというと、そういう効果を測定してこなかったからだし、測定しても、おそらく数字で目に見える結果は現れないでしょう。効果がないからではなく、上記の社会的課題を抱えた人々に対して、数字に現れるほどのボリュームの芸術文化を供給できていないからです。
じゃあ「縮減」とか「圧倒的な縮減」とか「国としてやる必要なし」という判断を黙って受け入れなきゃいけないのか。いや、まだ足掻いてもいいと思うんです。
証拠を集めるということです。現場には、必ず社会が芸術を必要としている証拠が残されているはずです。その証拠は、芸術文化が自殺の抑制に繋がることを証明してくれるかもしれません。芸術文化によって貧困や暴力から抜け出せる道筋を見せてくれるかもしれません。
だから、証拠を集めましょう。せっせせっせと集めましょう。

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