7.30.2009

アートNPOから見た民主党のマニフェストの考察

すみません、前のエントリーで、民主党のマニフェストには「文化」という文字が一語もない、と書きましたが、PDF版のマニフェストではなく、7月23日に発表された「民主党政策集INDEX 2009」には、文化政策に関する記述がありました。
文化政策を含めて、その他の政策領域の項目も読んだのですが、「この政策は、あのアートNPOとか、あのアートNPOも、先進モデルじゃないか」という項目が、たくさんあります。どのアートNPOが、という固有名詞は伏せますが、たとえば以下のような政策です。
文部科学|芸術文化・コミュニケーション教育の充実
「国際化の中で、多様な価値観を持つ人々と協力、経働できる、創造性豊かな人材を育成」「コミュニケーション教育拠点の整備とコミュニケーション教育の充実」

国土交通|地域活性化に立脚した観光政策
「各地域の魅力向上に向けたまちづくり、景観形成、農山村や里山づくりなどを進め、地方公共団体と地域住民が主体となった観光政策への取り組み」

国土交通|人にやさしい地域主権のまちづくり
「コミュニティを盛り上げるソフトづくりを最適に組み合わせ、住民・NPO参加による行政等の運営」

分権改革|コミュニティの再生・強化
「地域住民同士が互助互恵の精神で行う奉仕活動を促進」

農林水産|農産漁村の「6次産業化」
「1次・2次・3次産業の融合に新たに取り組むことによる、『農産漁村の6次産業化』」

アートNPOを知らない人は、なぜこうした政策にアートが関わるのか、ピンとこないかもしれません。また、当事者のアートNPOも、別にコミュニケーション教育や観光振興や地域活性化のために、アートを手段化しているわけでもないでしょう(そのことをアート関係者が危惧する気持ちは分かりますが)。
にもかかわらず、アートNPOの活動は、上記の政策項目に近い、いわば「副産物」を生み出している。この「副産物」を気づかないままほっておくのは、もったいないと思いませんか。ねえ、民主党さん。

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