7.14.2009

都議選・各党マニフェストでの「文化」の書き方

コミュニティアートふなばしの下山さんのブログに書いてあったことを、ちょうど私も感じていて、下山さんのブログにもコメントしたんですが、私のブログにも残しておきます。

下山さん
お久しぶりです。とらおです。ブログで書かれていることは、ほぼ同じようなことを私も危惧しています。例えば、都議選での各政党のマニフェストから、あまり深く考えずに「文化」という言葉を検索して、どのような文脈で書いているのかを見てみました。

自民党|「社会経済が成熟するなか、『物』に代わって『知』の価値が高まり、文化が都市の魅力を測る新たな尺度となってきています。東京が世界の人々の交流拠点となるためには、文化面でのポテンシャルの高さ、東京という都市のスケールメリットを最大限に活かし、文化を通じて魅力を発信していくことが必要です。創意と夢を育てる多様化した社会を構築し若者の活躍を期待します」「新しい文化政策を展開し、東京文化の育成を図ります」
民主党|「文化」という言葉は出ていません
公明党|「東京の将来を考える3つの視点」として「成熟した都市文化の創造」
社民党|「東京は多文化共生のまちです。定住外国人の権利擁護、外国人都民会議の開催など、人権と共生のまりづくりを進めます」
東京・生活者ネットワーク|「アジア地域との国際理解を深め、 多文化共生のまちづくりをすすめる」
共産党|「憲法9条をまもりぬき、都民の最低限の文化的生活や基本的人権の保障など、憲法の全条項を都政で実現するために力をそそぐ」

自民党は、現行の政策を継続する立場でマニフェストを書いているわけですから、マニフェストに書いてあることは、自民党が言い出したというよりは、従来の「東京都文化振興指針」の内容を踏まえているようです。
その一方で、一言もマニフェストに「文化」という言葉が出てこない民主党が、自民党以上に文化に力を入れることは考えにくいですし、他の党の「文化」は、人権保障という文脈での「文化」で、それも非常に大事だけれども、文化施策としての具体性はありません。
下山さんが書かれた「政権交代した場合の文化政策について、そろそろ具体的にイメージし、アートNPOとして必要に応じて働きかけていくことを考えなければいけません」というのは、まったく、私も必要だと感じます。

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