2.24.2009

「世界に誇りうるソフトパワーに成長させようというなら」

2月24日付けNIKKEI NETより「社説2 邦画の底力示すWオスカー」より。
今年の米アカデミー賞の外国語映画賞を、滝田洋二郎監督の「おくりびと」が受賞した。加藤久仁生監督の「つみきのいえ」も短編アニメ賞に輝き、日本映画が2つのオスカーを獲得する快挙だ。日本のソフトパワーが国際舞台で共感と支持を得たことを率直に喜びたい。
(中略)
しかし、こうした活況を持続させるには安定した製作環境が必要だ。最近の邦画はテレビ局が絡んだ作品も多い。ドラマづくりの勘どころを押さえてはいるが製作費はハリウッドとは比較にならず、総じて小粒だ。個々の映画人のセンスに頼るだけでは国際競争力は生まれない。
日本映画を本当に世界に誇りうるソフトパワーに成長させようというなら、意欲ある人材を支える手だても要る。若手養成の役割も果たした往年の撮影所システムが崩れて久しい。世界に通用するプロを育てる新しい仕組みを考えるべきだろう。
パチパチパチ。

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