11.27.2008

顔と顔コラム (2) アーティストと地域

(「顔と顔カフェ」の詳細→http://natsukote-info.blogspot.com
ところで、私の実感ですが「地域に参加する」という意識は、子供が生まれる前と後では、まったく変わりました。独身だったり、結婚しても子供が生まれていなければ「地域」を意識することすらなかったわけですが、子供が生まれて、特に保育園に通い出した途端に、否応なく地域との関わりが生まれました。
アーティストやアートに関わる仕事をしている人は、子供を育てながら活動する人も少ないし、地域への参加意識の高い人も少ないと思います。おそらく、生活よりも作品の創作や活動の実践を優先したり、生活経済が不安定だったりするので、結婚して家庭を持つこと、子育てをすることへの意識が薄いように思います。それには個々人の価値観もあるでしょうけれども、社会的な要因も多いんじゃないかとも思います。
結果として、アーティストはあまり地域に関わってこなかったし、アーティストとして地域と関わることが、案外おもしろいということに気がついていないんじゃないかなぁ、と思うことがあります。
藤野町という町で私が感じるのは、アーティストが地域と関わることのおもしろさです。ごく普通に地域住民とアーティストが関わるし、当然、アーティストも地域住民です。ただ、アートが人と人の間に介在することで、少しつながりに変化が顕れるような気がします。簡単に言えば「変わった人がいるもんだなぁ、ま、こういう人が近所にいてもいいか」という気持ちになれる、というか。
つまりそれが、地域の中に「創造的な関わり」を生む素地になるような気がします。

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