9.26.2008

多種多様な悲嘆を現す語彙のあるトラジャ語

小暮先生が、トラジャ族に反応してコメントを書いてくれました。
講談社学術文庫2006『死の人類学』で担当の山下晋司氏が詳しく書いています。なにせ、トラジャの人たちは「死ぬために生きている」といい、山下氏はトラジャの人々は「むしろ死が生をあたえることを示している。こういってよければ、彼らは死を生きているのである」と言っています。

この「死ぬために生きている」という言葉とも関係して、wikipediaでのトラジャ族の説明に、以下のような言葉がありました。
トラジャ語を特徴づけるものに、悲嘆の表現がある。葬送を最も重視するトラジャ文化では、死者に対する亡失や哀悼の感情を如何に表すかが求められ、多種多様な悲しみ、あこがれ、憂鬱、痛みを述べる語彙がある。この根底には、心の内をあえて晒しカタルシスを生じさせる事で、損失がもたらす心理学的または身体的な悪影響を晴らし、精神的苦痛を軽減する効果も期待できることがある。

多種多様な悲嘆を表す語彙って、どんなものだろうか。トラジャ族の人なら、通勤電車で人身事故に遭遇したときに、どのような悲嘆の表現を使うんだろう、とか、考えました。

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