9.29.2008

ジェコとアジェンの藤野滞在記録 (7)

土曜日の午後、ジェコたちに会いに来てくれたネジさんは、夜8時には仕事があって藤野を出なければなりませんでした。日本の多くのアーティストがそうであるように、彼は生活のために時給の高い深夜バイトをしなければなりません。
遠いところまで来てくれたんだから、せめてメシでも食べてもらおうと、ウドンを茹でてみんなで食べました。私は、ジェコとアジェンに、ダンス以外の仕事って何かしてるの?と聞いてみました。するとアジェンは、
「若い子にヒップホップダンスを教えたり、例えば車とか化粧品の新商品の販促イベントで踊ったりすることもある。それ以外は、基本的にジェコや他の振付家の作品のために練習したり、あとは家でゆっくりしてる」
へー、ダンス以外の仕事はしてないのか。で、ジェコは?
「スタジオでヒップホップを教える以外は、テレビ番組でヒップホップのコンペの番組があって、その審査員とか、振付けの仕事の報酬がある。あと、こうやって海外公演によばれたり、映像作品を作ったりしてる」
ふーん。やっぱりダンスでご飯を食べてるわけだ。
「でも、俺はそんなにお金を持ってないよ。住んでる部屋だってすごく狭いし」
すかさずネジさんが、
「そりゃ僕の部屋だって、たぶんジェコの部屋と同じくらいの狭さですよ」
と。その上で、インドネシアではダンスで食べていけて、日本ではダンスでは食べていけない。ジェコが言うには、
「結局、ジャカルタで生活するには、お金がかからないってことだよ。東京に比べりゃね」
ま、そりゃそうなんだろうなぁ。でも、どっちがダンサーにとって住みやすいかって言えば、やっぱりジャカルタなんじゃないかなぁ。

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