9.28.2008

ジェコとアジェンの藤野滞在記録 (2)

ジェコとアジェンと、朝ご飯の続き。
インドネシア出身の二人ですが、アジェンはジャカルタ出身・在住で、ジェコはパプア出身でジャカルタ在住。一方は大都市で、一方は大自然。パプアは、観光案内情報などでは「現代に地球に残っている原始時代」というような紹介のされ方も。私は、そうした観光客向けの情報と、パプアで日常生活を送っている文化とのあいだにギャップはないのか?と聞いてみました。するとジェコは、こう教えてくれました。
「パプア州の州都の街であれば、ジャカルタのような都市の生活に近いし、みんなインターネットでGoogleもYouTubeも使ってるよ。でも実際に、パプアの都心から少し離れれば、今でも半裸で、男は股間にこん棒を挟んで狩猟に行くしね」
ふーん・・・若い人でもそうなの?と聞くと
「そうだよ。例えば、アメリカとかドイツの大学に留学するような人も、パプアに帰ってきたら、みんなシャツを脱いで半裸で狩猟しに行くし、パイロットを仕事にしている俺の友だちも同じようにする。俺だってパプアに帰れば、そうするよ」
ふーん、そうなの。これだけインターネットが発達しても、パプアの文化を受け継いでいるんだねえ、と感心していると、ジェコは
「最近は、YouTubeにパプアの映像もどんどん流れているから、俺たちも、最新のパプアの文化がどうなっているのかを、YouTubeでチェックするようにしているんだ」
YouTubeでパプアの最新映像?アジェンも頷く。なるほどねえ。
へえーおもしろいねえ、なんて話をしていたら、たまたまつけていたテレビの朝の情報番組で、中国雲南省の映像が映されていました。色鮮やかな衣装を着た女性の映像を見たジェコは、ポツリと言いました。
「あ、キョウトだ」
・・・いやいやジェコ、それは京都じゃない、中国だよ、と教えようかと思ったけど、あまりにも笑える誤解だったので、笑いを堪えて教えずにそのままにしました。
でも、私だって、テレビでインドネシアの風景を見ても、それがパプアなのかジャワなのか、あるいはベトナムなのかタイなのか、なんて分からないだろうし、ジェコたちにとっては、とんでもない誤解もあるかもしれない。

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