8.18.2008

藤野の夏

この週末は、藤野の夏のクライマックスでした。
藤野駅前では、金・土・日と藤野神社の祭礼で、盆踊り、お囃子、お神輿などが繰り広げられました。なかでも、お囃子は藤野囃子保存会の熱演で、捻り鉢巻に法被姿の小学生からお年寄りまでが、笛や太鼓や鉦を打ち鳴らし、ヒョットコ、オカメ、翁、獅子、天狐などの面を被って舞い踊る姿は、ひとりの地域住民として、とても誇らしいものでした。
そして日曜は、山の奥にある篠原という集落で、大石神社での人形浄瑠璃がありました。藤野に住まいを持つ人形使いの吉田勘禄さんが、15年前から始められた恒例の舞台。大石神社は、本殿に廻り舞台を持つとてもユニークな建築で、今年はその舞台に、フリージャズのサックス奏者の坂田明さんと、観世流の能楽師の大江信行さんとのコラボレーション。雨の中、大勢のお客さまが集まり、神社に自生している竹とビニールで覆われた手作りの劇場は、熱気に包まれていました。
演目は、前半が人形とサックスと能との即興によるセッション、そして後半は、人形浄瑠璃と能のコラボレーションで、芥川龍之介原作の「きりしとほろ上人伝」。この作品は、京都芸術センターで制作・初演されたそうで、関東ではこの大石神社が初演だそうです。能と人形浄瑠璃の組み合わせは簡単ではないことは想像できますが、この原作と出演者だからこそ、マッチングに成功したと感じました。もっといろんなところで再演されることを期待しますが、大石神社で見るのが、たぶん最高だろうと思います。
いやー、この夏の藤野でのお祭りで、改めてこのまちに惚れました。惚れた理由は、また改めて書きます。

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