8.04.2008

まちのたまご劇場のワークショップ

土曜日、「まちのたまご劇場」で、しょうがいのある子どもたちや外国つながりの子どもたちとのワークショップの成果発表会がありました。
私は「まちあるきワークショップ」の担当で、子どもたちと一緒に黄金町を散歩して、ケータイカメラやデジカメで撮影した画像をスライドショーにしたり、みんなで歩いている様子を撮影したビデオを編集したものを見せたりしました。
この「まちあるき」以外に、「アニメをつくる」「おとをつくる」ワークショップがあって、それぞれ成果を発表したのですが、これがホントに面白かった。例えば、アニメをつくるワークショップでは、粘土を使ってコマ撮りするクレイアニメに挑戦したんですが、単にちぎっただけの無造作な形の様々な色の粘土を、配置を少しずつ変えてコマ撮りする。その動きや色が、楽しかったりする。これは、大人や、大人の評価を気にする子ども(私なんかはそういうタイプ)は、粘土をアニメのキャラクターや動物にして、いかにも「こうすれば喜んでくれるでしょ」みたいな造形にしてしまうんですよね。でも、全然そういう作為とか、変な自意識が、今回の子どもたちにはないんです。
おとをつくるワークショップは、小さな部屋に楽器や音の鳴る玩具、それにマイクとマイクスタンドが置かれていて、子どもは勝手に触ったり叩いたり吹いたり、マイクに向かって話したり歌ったり叫んだりする。そうしたノイズのような音を、機材に収録・再生・収録を繰り返しながら重ねていく。すると、徐々にリズムやメロディーが鮮明になる。セッションごとに、重なる音は、まったく違う音楽に聞こえる。次々に知らない国の民族音楽を発見するような、あるいは最先端の現代音楽に出会うような喜びを感じます。
おそらく、これらのワークショップに参加した子どもたちは、「アートをつくろう」なんてこれっぽっちも思っていないでしょう。それを受容する側が、勝手に「ほら、素晴らしいアートでしょう」なんて言うのは、もしかしたら、おこがましいかもしれません。また、人によっては「どこがこれのアートなのか、さっぱり分からない」という人もいるだろうし、人によっては「作った人のバックボーン(しょうがいをもつ、外国つながりである)によって、アートの見方が変わってしまうのはおかしい」という考えもあるでしょう。
私は、それがアートであろうとなかろうと、誰が作ろうと、私が面白いと感じるものは、素直に「これ、面白いねぇ」と言えることが大事だと思います。

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