6.03.2008

将来の文化政策

先週の金曜日、東京大学の本郷キャンパスで、先の3月に起きたいわゆる「びわ湖ホール問題」についての研究会がありました。
限られた時間でしたが充実した議論でした。私は、びわ湖ホールの前館長で、京都橘大学の上原先生が最後に仰った言葉がとても印象に残りました。
福祉や環境といった政策領域が関心を集めるようになったのは、ごく最近のことで、上原さんが滋賀県の行政に関わりはじめたころ「福祉」といえば「おまえはアカか」と議員に言われたり、びわ湖の富栄養化を防止する条例に対しては、洗剤メーカーによる憲法違反訴訟という事態まで発展した。それが、いまや福祉や環境は政策で欠かすことはできなくなっている。将来、文化政策が福祉や環境と肩を並べるようになることを望む、という趣旨だったと思います。
私は、その言葉にとても希望と勇気をいただきました。
同時に、文化は一部の愛好家のものだとか、贅沢品だとか思われていたら、いつまでも今と同じなんだろうな、とも思います。
だから、文化そのもののパラダイムシフトが必要だと思うのです。

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