5.08.2008
藤野で「道場破り」をやる意義
「道場破り」のことを、ダンスの研究、批評をされている木村覚さんが、とても丁寧にブログに書いてくれました。これを読んでいただければ、この企画の趣旨や内容は多くの人に分かってもらえるし、木村さんが評価してくれていることが、参加された皆さんにも伝わっていれば嬉しいなぁと思います。
木村さんの文章の最後に、この企画を藤野でやる意義はあるけれども、もっと人の多い場所でやってもいいんじゃないかという、とても真っ当なご意見がありまして(笑)、それについて考えたことを書きます。
藤野でやるのは、手塚と私が子育てしながら活動するという物理的な条件と、魅力的な環境なので、それに触れてほしいという理由もあります。が、もっと大事な理由は、面白いものは東京でしか得られないわけじゃないことを示したいのと、1時間以上電車に乗って30分くらいバスを乗り継ぐようなハードルを越えてダンスを見に来る人と、藤野に暮らしていて今までダンスを観たことがない人にこそ見てほしいということ、等々の理由があります。
それは、とてもささやかだけれども、私たちにとっては重要な「抵抗」であり、とても楽しい「戦い」だということができます。ささやかすぎるかもしれませんが。
3歳の息子が通う保育園で知り合ったお母さんが、4歳の子どもと友人を連れてきてくれました。会場の近所に住んでいる、しょうがいを持つ女性がリハーサルを含めて両日とも観てくれました。一緒にご飯を食べたり、ワークショップにも参加してくれたりする中で、別にダンサーであろうとなかろうと、藤野の住民であろうと都民であろうと、楽しい時間を共有できました。
両日それぞれ40人くらいで、経済的にはもっと参加者を増やしたいという思いもないわけじゃないけれども、私は、同じ参加者数でいいから、もっと多様な人に参加してほしいし、そういう状況こそが「世界」だと信じています。
それが藤野でやった理由ですが、それなりの理由があれば、人の多いところでもやりたいです。
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