3.07.2008

びわ湖ホールと新幹線の新駅。「もったいない」のはどちら?

引き続き、びわ湖ホールの問題で恐縮ですが…
昨日、滋賀に住んでいる私の父に電話で話をしました。父は、びわ湖ホールを応援する署名活動の趣旨を理解し、協力することを言ってくれました。
「たしかにお前の言うとおりや。ワシも署名する。けどな…」と電話の向こうの父。「びわ湖ホールの問題は、文化とか福祉とかの問題とはちょっと違うんや」。
父の話を要約します。2006年に滋賀県で知事選挙があったときに「もったいない」というフレーズで支持を集めて当選したのが現在の知事です。
「もったいない」の矛先が、栗東市というまちの東海道新幹線の新駅建設に向けられ、始まっていた工事は中断、結果的に凍結になってしまった話は、けっこう有名ですね。
それが今回のびわ湖ホールの問題につながっているのではないかというのが、私の父の見方です。つまり、ごく単純な言い方をすれば「新幹線の新駅がもったいないんやったら、びわ湖ホールかて、もったいないんとちゃうか」という理屈で、県議会の新幹線新駅建設促進派による、いわば「報復」ではないかと。
このように書くと三面記事っぽい話ですし、あくまで私の父の見解ですから、誤解もあるかもしれません。報道されている通り、福祉の予算を増額する必要はおそらくあるのでしょうから。
ただ、この問題は私たちに、改めて文化を考え直す重要な素材を提供してくれているように思うのです。私は、この機会に県民が、びわ湖ホールと新幹線の新駅の、どちらが「もったいない」のか?を、マジメに考えてみるということも、大事な気がしています。もちろん私は、びわ湖ホールを「もったいない」とは決して思わない立場ですが、これまで新幹線の新駅と比較して考えたことはありませんでした。それを分かりやすく説明することが、私にとっては、署名すること以上に必要なんじゃないかと思いました。

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