1.12.2008

今年度の公開講座「市民社会再生」

今年度、東京大学文化資源学で「市民社会再生−文化の有効性を探る−」という12回シリーズの公開講座がありました。私は、公開講座の運営委員会の事務局をやっていました。昨日の11日が最終講義でしたが、講師のみなさんと運営委員のみなさんに本当に感謝しています。
「市民社会再生」という大きなテーマを掲げたとき、実は、そのサブタイトルの「文化の有効性」というものを信じている私たちが、実証できる論理や事例を探るために「市民社会再生」という問題を設定したとも言えると思います。なので、振り返ってみると「いま市民社会は崩壊しているから、再生するためには文化が必要だ」というストーリーを想像していたんだと思います。
ところが、前期4回の講義での「市民社会とは何か」「公共とは何か」という、抽象的な問いを踏まえて、後期8回の「文化の有効性」の実践事例を見ると、私は、いま現在の「市民社会」を再生するには、文化という人間の営みも再生、再構築が必要ではないかと考えています。つまり「文化の有効性」を探ってみた結果、文化を再生できなければ、市民社会も再生できないんだ、ということに行き着きました。
来年度も「市民社会再生」をテーマに公開講座は続きます。楽しみです。

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