10.18.2011

全国アートNPOフォーラム in 大阪で気づいたこと

一昨日、全国アートNPOフォーラム in 大阪に行ってきました。16日しか参加できず、その前日、前々日に参加できなかったのが残念でしたが、大変勉強になりました。
中川幾郎先生と新川達郎先生のクロストーク「震災とアート、自治」の中で、中川先生が言われた西洋近代の個人主義的な民主主義の限界の話と、新川先生が言われた「表現することは自治でもある」という言葉は、今、日本やアジアの民俗芸能をリサーチしていてすごく響く言葉でした。近代以降の「個人」という概念=individual=in / dividual=「これ以上分けることができない」という身体を問い直すこと。家族、ご近所、地域社会にある「分ち難い身体性」を再確認し、また、その身体性を政府や企業に回収されずに、自治していく、というのが私の気づきでした。
Panasonicの金村さんとは、東大の公開講座「市民社会再生」以来の再開。公開講座のときは、事務局運営での接点だったので金村さんご自身が携わっているNPOサポートの話を深く聞いたことがなかったんですが、改めて聞くと、すばらしい仕事をされているなぁと思いました。NPOのキャパシティビルディングは、認定NPOや寄付税制が改正されて、ますます重要になるでしょうね。
最後のセッションは私が進行役をさせてもらったんですが、楽しませてもらいました。釜ヶ崎のおっちゃんたちから、本当にいい言葉が聞けました。「アート」なんて一言も出てこない発言ですが、おっちゃんたちがココルームに行って、上田假奈代さんと一緒に詩を作ったりすることが、おっちゃんたち自身の人生をどれほど変えて、どれほどコミュニティを支えていることになっているのか。例えばそうしたことが、大阪で、アーツカウンシルや大阪市立近代美術館を作ることと、どのように関わっているのか。私は、改めて、すごく関わっていると思いました。
いま、そのアートと社会の接点で求められているのは、多様性、リアリティ、つながり、ということなんだなぁ、と思いました。

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