アートは民主主義のレッスンだ

「政（まつりごと)」は「祭り事」でもあるということから、もう一つ思い出したことがありました。たしか3年ほど前に東大の公開講座「市民社会再生」で、大阪大学の学長の鷲田先生に話していただいたときに「アートは民主主義のレッスンなんだ」という主旨の発言があって、それは今思うと、政（まつりごと）と祭り事が不可分であることと共鳴する部分があるなあと思いました。
鷲田先生の話は、ご自身が関わられたアートプロジェクトのプロセスで、様々な目的や視点を持った様々な立場の人々が、一つのプロジェクトに携わっていて、正解のないことを成し遂げようとしている。そこで議論し、対立や合意を形成する作業を「楽しくできる」のは、アートだからできるのだから、アートは民主主義のレッスンなんだ、ということだったと思います。
身近なエリアでの民主主義がどうなっているのかは、そこでの祭りを見れば分かるかもしれません。