文化審議会(西原鈴子会長)は31日、専門家が文化芸術支援の鑑定役を担うアーツ・カウンシル制度創設を柱とする文化芸術の振興に関する基本的方針(第3次)を策定するよう文部科学相に答申した。ということなんですが、「文化芸術支援鑑定役」というのはプログラムオフィサーのことなのかな…?
基本方針では、アーツ・カウンシルは支援の審査・評価、調査体制を強化すると定め、文化芸術の価値や支援のあり方も見きわめる目利きとしての役割が期待されている。海外の制度を参考に、日本の実情に合った制度作りを目指す。試行的に来年度は音楽、舞踊の2分野で専門家を配置する方針だ。
鑑定ねえ…鑑定なのかなあ…?
wikipediaによると、「鑑定」とは…
鑑定(かんてい)とは、専門的な知識を持つ者が、科学的、統計学的、感覚的な分析に基づいて行う、評価・判断をいう。鑑定の結果を記した報告書を鑑定書という。とあります。たしかに、そう言われればそうなのかな。
カタカナ英語を輸入すると理解しにくかったり誤解が生じたりするから、できるだけ日本語で表記しようという趣旨は分かります。分かるけど、何かちょっと違う気もします。
既存の助成財団でプログラムオフィサーの方々は「鑑定役」という肩書きについて、どう感じるのか聞いてみたいところです。
3 件のコメント:
気になったのは、「試行的に音楽、舞踏の2分野で専門家」の部分。西洋音楽やバレエだけに偏らないことを祈ります。さすがに今はないとは思いますが。
カムイさん、コメントありがとうございます。
従来の文化庁や芸術文化振興基金の芸術分野の考え方でいくと、「音楽」「舞踊」は「現代舞台芸術」の枠の中で考えられていて、おおむね近代以降に西洋から輸入したものがベースだと思いますね。それとは別に「伝統芸能」という括りがあります。
http://www.ntj.jac.go.jp/kikin/boshuu/old/23-bgaiyou/23-bgaiyou.html
音楽と舞踊から導入する理由が判然としないという意見もありますが、私は何となく分かるような気がします。私の勝手な憶測ですが、比較的、そのジャンルにおける批評の体系や権威が明確だからのような気がします(逆に言うと、批評の多様性が希薄な気もします)。
情報ありがとうございます。音楽と舞踊は言外に「コンサートホール向き」イコール「西洋向き」なものに限られるわけですね。対する、日本の「伝統芸能」となると何だか幅広くなりすぎて、踊りも音楽も語り物も一緒になるという。じゃあ日本には、「音楽」も「舞踊」もないのかという話にもなりそうです。日欧での文化芸術に対する概念が違うのもありますからしょうがないかもしれませんね。
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