9.03.2010

宮本先生のことの続き

まだボーッと、宮本先生のことを思い出しています。
過去のDVDをカミさんと一緒に見ていて、演奏している中で何人かは、いろんな楽器を持ち替えているのを発見して、忙しそうだねえ、と笑いました。
そうそう、楽器の持ち替えも洛南の名物でした。もちろん、見せ物として楽器を持ち替えていたのではなくて、この部分でこういう音色が欲しい、その楽器を演奏できるのはコイツしかいない、ということになると、部員の中で何人かの器用なメンバーが持ち替えることになる。すごく器用なヤツは3つくらい持ち替えて、3人分くらいの力を出します。
一方で、不器用なメンバーや、高校になってから初めて楽器を手にしたメンバーも大勢いる。まぁほとんどそういうヤツです。そうしたメンバーは、自分なりのギリギリ精一杯の1人前の力を出すわけです。実際、初心者で楽器を始めて、ガンバってもすぐには上手くなれないのに、ある時、ものすごく上手くなる時期がある。それはもう、楽器の経験年数が2、3年長いのは問題にならないくらい、すごい上達の仕方をするんです。
そういうデコボコした50人くらいの高校生が、一緒に音を出す。練習を重ねると、少しずつ、少しずつ、シンフォニックな音になっていくんです。そうそう、洛南の音は、本当に「シンフォニックな音」だと思うなぁ。キラキラしていて、明るくて、空間全体を包み込む。音の中に光を感じるような。
あの音は、なぜか宮本先生の指揮じゃないと出せないんだな。なんでだろうなぁ。

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