8.10.2010

文化っていうのは、プライドなんだな。

先の週末に「八王子まつり」に行ってきました。私が住む旧藤野町に伝わる囃子は、明治の頃に八王子あたりから伝わったと聞いていて、八王子まつりは、私のまちの囃子のルーツを知るチャンスだと思って出かけました。
八王子の駅を降りてから甲州街道まで、幾つもの筋や辻に、幾つもの山車が繰り出し、お囃子を打ち鳴らしていました。その囃子のメロディーやリズムに、藤野の囃子と同じだったり、似ていたり、違っていたりするのが面白かったんですが、他にもたくさん発見がありました。
それらの山車は、保有する地域の人たちのプライドそのもので、それぞれに趣向を凝らした彫り物や山車の天辺に大きな人形が設置されています。彫り物や人形は、日本の記紀に残された神話の登場人物や天皇だったりしますが、一つ面白かったのが織田信長の人形で、織田信長が中国の南北朝時代の古舞を舞っている様子が、かたどられていました。
日本の歴史上の英雄がかたどられた人形に、中国から伝わった文化が混在している。それを現在の、ローカルな文化が受け継いでいるんだなぁ、とか、中世から近世の日本は、もしかしたら今よりもずっとアジアの一部だった(だからこその交流も衝突もあった)のかもなぁ、とか、織田信長は当時の中国に対するリスペクトがあったのかなぁ、とかいろいろ考えました。
とにかく八王子まつりは、八王子のプライドをたっぷりと、気持ちよく味わえました。そうそう、プライド。文化っていうのは、プライドなんだなぁと。いかにプライドを持ち、いかに相手が気持ちよくプライドを受け入れるか、ということなんだろうなぁ。そんなことを考えました。

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