10.30.2008

「ピカッ」のこと

広島現代美術館で物議を醸したアーティスト集団と、その作品の制作プロセスなんですが。
mixiのアート・マネジメントのコミュニティで、下山さんが丁寧に情報収集されていて、この問題の議論を深めていらっしゃいます。こうした開かれた情報交流の場は、貴重だと思います。
私は関心を持っているものの、その事象についてのアーティスト、学芸員、美術館、行政の行動や発言に対して、安易な肯定や否定は、したくないなぁと思うのです。
例えば、最近のニュースで報道されるような企業や行政の不祥事に対する、責任追及を目的とした批判は、それも大事だとは思うんだけど、責任を追及することが問題の本質を理解することなのかなぁ?と思うのです。
また別の視点で、アーティストの表現の自己規制や、美術館行政、文化行政が必要以上に保守化するんじゃないかとも危惧します。そうなることが目的で批判している人は、ほとんどいないんじゃないかと思うんですが、結果として、美術館や文化を、自由な表現から遠ざけてしまうんじゃないか、とか。
私は、感情を傷つけられた人々の理解を得られれば、その完成した作品を公開してほしいと思います。その作品と、制作プロセスについて、多様な立場や視点(芸術、政治、倫理、メディアなどなど)から論議してもいいんじゃないかと思います。
もしかしたら、観光旅行に行って世界遺産に落書きしたのとそんなに変わらないよ、という話だとしたら、そこまで論議することじゃないかもしれませんけどね。

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