ひかり祭りは、地域だけのローカルな祭りでもなく、夏の野外音楽フェスとも少し違う、ユニークな祭りです。山深い牧郷(まきさと)という地区にある廃校を、映像、美術、写真などのアーティストがアトリエにしているんですが、そこで、2日間にわたって多様な(ホントに多様なんです)音楽、パフォーマンス、ワークショップ、展示が行われました。
屋台は、牧郷地区の住民が畑で採れた野菜を使った料理や、藤野のカフェレストラン、それに沖縄、タイ、トルコ料理といった様々な屋台が並びました。よくあるたこ焼きとかお好み焼きとか、その筋の屋台はありません。来る人は「ヒッピー」のような人が多いのですが、もちろん地元の住民もいます。夜は、会場の校舎や周囲の山に色とりどりの照明をあてて、音楽を楽しみました。
たまたま見かけた光景ですが、なぜか半ベソをかいている地元の子どもを、数人の大人が囲んでいました。会場に犬を連れているお客さんもいたんですが、その犬が子どもを噛んじゃったようなのです。で、大人が心配して「大丈夫?どこ噛まれたの?」とか聞いている。その中で、レゲエもしくはアフロな中南米系の顔立ちのお兄さんが、子どもが噛まれたというお腹のあたりを優しくタオルで冷やしながら、「痛くないか?痛くないと思えば痛くないよ。大丈夫。もう大丈夫」と、たどたどしい発音で子どもに語りかけていました。子どもはお兄さんの言葉にうなずいて、また元気良く走っていきました。その光景が、とても私は嬉しかったです。
そして、夜のライブの最後。藤野在住の、ある有名な女性シンガーのシークレットライブ(シークレットなので、名前を出せないんですが)。私たち家族はバスの都合もあって、1曲しか聴けなかったんですが、そのアカペラの歌声による奄美大島の民謡が、夜空や山々に響いたとき、それはもう「魂のうた」としか言いようがありませんでした。あんなに力のあるうたは、聴きたくて聴けるものじゃない。天とか土から授かったものなんだな、きっと。
いいよー、ひかり祭り。来年は、ぜひみなさんもお越しください。
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