横浜市の記者発表によると、東急東横線跡地の横浜~桜木町駅間の跡地の高架下空間や壁面、旧桜木町駅駅舎等を文化・芸術の創造拠点などを中心とした活用方法について具体的に検討をすすめるということです。
「文化・芸術による都市づくり」を掲げ続けている横浜市は、BankART1929、ZAIM、急な坂スタジオなど、従来の文化行政とは異なる都市政策としてのアートの創造拠点を形成してきましたが、今回発表されたプロジェクトは、その規模から想像しても、インパクトは大きいでしょう。
いまこの場所は、旧桜木町駅舎を「創造空間9001」として利用が始まっていて、以前から高架下の全壁面を大きな壁画キャンパスとして開放する「ON THE WALL」というプロジェクトがあります。少し歩けば神奈川県立音楽堂や青少年センター、横浜能楽堂などがある紅葉坂です。おそらく徒歩5分くらいの長いエリアです。この高架下の空間が、展示スペース、アトリエ、アート関連ショップ、その他の創造的産業などの利用が考えられるということです。
昨日、読み終えたリチャード・フロリダによる『クリエイティブ・クラスの世紀』の中に、以下のような文章があります。
“都市には、「ガレージ」的な空間が、ある程度必要だ。倉庫、歴史的建築物、手頃な住宅———こうした場所で夢やイノベーションが実を結ぶ。起業であれ、音楽や映画であれ、自営業であれ、NPOや社会的な事業であれ、都市でチャンスをつかむ刺激や誘因を常に提供してきたのは、賃料は安いが由緒を感じさせてくれる建物だ。このことを、ジェーン・ジェイコブスが簡潔にして的確に表現している。「新しいアイデアには古い建物が必要だ」”
クリエイティブシティ・ヨコハマの勢いは続きそうです。
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