11.09.2011

「がんばれ」なんて言えないなぁ

日曜に、福島県のいわき芸術文化交流館アリオスで「いわき復興モヤモヤ会議」に参加しました。とても楽しかったし、いろいろ考えました。
いわき駅からアリオスまで歩く道も、3月11日の地震によってボコボコになった歩道の路面が残されていたり、倒壊の危険のありそうな古い店舗や家屋、それらが既に取り壊された跡の更地が、痛々しかったです。とはいうものの、そこには住み続けて、働いたり学んだり遊んだりし続けている人々がいる。たまたま一泊二日だけ、外から訪れた私の目に映る「痛々しい」風景に比べて、そこに311以前から暮らし続けている人々の様子は、意外にも「淡々と」しているようにも見えました。
けれども原発による放射線量のことを多かれ少なかれ気にしているはずで、おそらくそれは、当事者にも無自覚なまま絶えず「緊張感や恐怖感」を強いられているんじゃないか。その、痛々しい風景、淡々とした生活、無自覚な緊張感や恐怖感。それは、何だろうな、「歪んだ世界」としか言葉が思いつかない。
とにかく、その世界に向かって「がんばれ」なんて言えないなぁと思いました。いや、私自身もつい「がんばれ」と言いたくなってしまう瞬間がある。つい「がんばれ」と言ってしまう前に、誰が、何を、どのようにがんばればいいのか、少し想像してから言おうと。「がんばれ」という言葉よりも、そこに想像力を働かせる方が、優しさだと思いました。
モヤモヤ会議のことは、また別に書きます。

2 件のコメント:

アリオス もり さんのコメント...

どうもお疲れ様でした。
無自覚の緊張感っていうのは、たしかにあると、(あ、つまり自覚しているのかな?)。。。まぁ、でも自覚していない所での緊張感、あるよな、と思います。
ちょっとした人付き合いとか、休みの日の疲れ具合とか。
そんなところに、少しずつ影響が出ているんじゃないかと思います。
先が長い、いや長すぎるので、「がんばれ」モードでは多分つづかないなぁというのが、実感でしょうか。
モヤモヤ会議のレポート(?)ことも楽しみにしています。

大澤寅雄 Torao Ohsawa さんのコメント...

もりさん、先日はお疲れさまでした。コメントありがとうございます。
もりさんも、アリオスのみなさんも、がんばりすぎないようにしてくださいね。

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